トップメッセージ

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サステナビリティ経営 持続可能な成長のために

 1972年に創業したモスグループは、国内約1,300店舗、海外ではアジアを中心に約450店舗を展開し、日本から世界へと広がっています。長きに渡って当社をご支援くださっているステークホルダーの皆様に心より感謝申し上げます。

 創業から50年以上が経ち、深刻化する気候変動や国家間の紛争など、当社を取り巻く事業環境は大きく変化しています。そうした環境のもとモスグループにとって、サステナビリティ経営、つまり持続可能な成長を続けることが経営戦略の根幹であると考えています。お客様の健康に配慮しながら、安全でおいしい食事をお届けし続けることは、食を扱う事業者である私たちの責務です。モスグループでは、お客様から支持していただけるチェーンであり続けるため、環境問題やダイバーシティをはじめ、事業に関わるさまざまなサステナビリティ課題に真正面から取り組んでいます。
 サステナビリティ経営の運営については、取締役会による監督のもと、私が委員長を務める「サステナビリティ委員会」において、マテリアリティ(重要課題)のモニタリングや見直しについて審議・検討しています。マテリアリティとしては「食と健康」「店舗と地域コミュニティ」「人材育成と支援」「地球環境」の4テーマを掲げており、それらを推進する基盤として「ガバナンス」を強化することとしています。さらにサステナビリティに関する取締役へのインセンティブとして、CO₂排出量の削減状況などを役員報酬に反映させています。
 なかでも特に大切にしているのが、「人的資本経営」という考え方です。組織を動かすのはやはり「人」であり、事業のさらなる充実に向けて組織を動かしていくため、人材の獲得、労働環境の改善、働きがいのある職場づくり、人材育成による従業員のエンゲージメント向上に努めています。ダイバーシティへの取り組みも積極的に行っており、女性が活躍できる環境の整備や障がい者雇用、外国人雇用など、さまざまな打ち手を講じています。
 また、環境問題については、気候変動への対策を重要な経営課題の一つと認識しています。2050年のカーボンニュートラルを目指す取り組みを推進するため、TCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)に賛同し、その提言に沿った「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」について情報開示を行っています。

 2030年をゴールとした「SDGs(持続可能な開発目標)」に加え、モスではオリジナル目標として、当社の基本方針にある「心のやすらぎ」「ほのぼのとした暖かさ」を世界の人々に広げていくことを掲げています。これからもお客様から愛され続けるモスグループであるために、サステナビリティ経営に取り組み、企業価値を向上させることで、さまざまなステークホルダーの皆様とともに成長していきたいと考えています。

株式会社モスフードサービス
代表取締役社長

中村栄輔