マテリアリティ1  食と健康

モスでは創業以来、栄養バランスの良い食事をとることで病気の予防や改善につなげるという「医食同源」の考え方を大切にしてきました。おいしさはもちろんのこと、お客さまの健康にも責任を持って商品を展開するとともに、商品の価値も高めていきます。

環境認識とリスク・機会

環境認識     リスク・機会
• お客さまの健康志向・衛生意識の高まり
• 飲食店HACCP※義務化などの法整備強化
• 国際情勢の緊迫や多発する異常気象、気候変動などによる主要原材料や物流費の高騰
リスク • 店舗営業における衛生問題(危険異物の混入、食中毒の発生)による営業停止
• 工場での食品事故による店舗に対する商品供給の停止
• 食品事故などの発生による社会からの信頼喪失と企業価値の低下
機会 • 重点的なリスク対策による、衛生問題などの継続的な抑制及び食の安全・安心ブランドの確立と競争優位性の確保
• 当社グループにおける持続的な食品安全レベルの向上
• 多様化する食のニーズへの対応による、市場規模の拡大
  • ※ HACCPとは、事業者自らが食中毒や異物混入などの危害要因(ハザード)を把握し、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で特に重要な工程を継続的に監視・記録する衛生管理の手法です。

目標(KPI)と実績

テーマ モスグループの
おもな取り組み
期待される変化 KPI 2030年度
目標
2023年度
実績
おもに関連する
SDGs
食と健康 ・健康に寄与する食の提供
・モス食品安全基準などの運用
・商品・サービスの価値向上
・食育の推進
商品及び情報提供によるお客さまの健康への寄与 「モスの生野菜」の取り組みを通じ、野菜摂取量の目標(成人1日350g)達成に貢献 -
-
食に関する新しい価値の提供 「グリーンカテゴリー(プラントベース)商品」の年間販売数 500
万食
173
万食
  • ※ 数値目標ではなく、期待される変化を目標として設定しています。

モスグループのおもな取り組み

健康に寄与する食の提供

「医食同源」の考えのもと、1日に必要とされる野菜摂取量350g※を意識した商品開発に取り組んでいます。モスバーガーで使用される生野菜はすべて国産で、全国約100産地の生産者に加え、7社のモスファームと協力し合い、おいしくて安全な「モスの生野菜」をお客さまに提供しています。

  • ※ 「健康日本21」(厚生労働省)に定める成人1日あたりの野菜の平均摂取量の目標値。

モス食品安全基準などの運用

モスでは、HACCPに準じた衛生管理に加え、独自の食品安全マネジメントシステム「モス食品安全基準」を2012年に構築。同基準は、モスバーガーが40年かけて培ってきたこだわりやノウハウを活かしたうえで、「おいしさ」と「安全」を両立できるように定めた食品安全のための仕組みです。この基準を遵守し、HACCP教育を受けた指導員による店舗総合衛生監査を全店で実施することで、安全・安心でおいしい商品をお届けします。

商品・サービスの価値向上

モスバーガーでは、2002年から「低アレルゲンメニュー」を販売しています。それ以降「モスの菜摘(なつみ)」や「ソイパティ」シリーズなど、幅広いお客さまに向けた商品展開を進めてきました。さらに「MOS Plant-Based」シリーズとして、原材料に動物性食材や五葷(ごくん※)を使用しない「グリーンバーガー」などの開発・販売に取り組んでいます。今後も食物アレルギーや健康志向などさまざまな事情・志向がある方々にも一緒に食事を楽しんでほしいという考えのもと、多様化する食のニーズへの対応を進めていきます。

  • ※ 仏教などで食べることを禁じられている臭いの強い5種の野菜(ねぎ、らっきょう、ニラ、にんにく、たまねぎ)のことです。

食育の推進

モスでは、子どもたち自身が食の楽しさと大切さをさまざまな観点から学び、考える「モスの食育プログラム」を多角的に展開しています。「オンラインによる遠隔授業※」と、親子でハンバーガーづくりをする「親子で作る!チャレンジ食育」の食育プログラムを展開しています。子どもたちの健全な心と身体、そして豊かな人間性を育むお手伝いをすることで食の大切さを未来へ受け継いでもらいたいと考えています。

  • ※遠隔授業は、地方のキャリア教育格差縮小を目指す静岡大学教育学部発ベンチャー企業「一般社団法人プロフェッショナルをすべての学校に」と協同して開催しています。